日本の工房さんに試作品を製作してもらっている間に、タイの工場選定、そして革の仕入れ先開拓を進めていました。
理想の革を求めて
革生地の仕入れ先と本生産の工房探しは同時並行で行っていたのですが、ここでは先に革の仕入れ先を探していた時のことを書きます。
もうこの頃にはコロナの影響で自由にタイに行くことができなくなっていました。 そのため、現地のパートナーの方に理想の革の特徴を伝えて、様々な革問屋に連絡を取ってもらいながら、サンプルの生地を日本に送ってもらってそれを私の方でチェックするという作業を繰り返していました。
そうやって何とか、理想の特徴を持った革生地を見つけることができたのです。
この時は革さえ現地で見つかればあとの材料は簡単に手に入るだろうと思っていました。
まさか他の材料の仕入れに一番時間がかかるとは思っておらず…
タイの工場選定
次は革生地探しです。 前の記事でタイに出張した時に手に入れた連絡先にコンタクトを取り、細かい条件を詰めていきました。 交渉時には実物のサンプルはなかったものの、細かい仕様は全て決まっていたのでイメージ図と合わせて送りながら、ロット数やコスト、納期について各工場の条件をリストにまとめました。
そて、条件の合った工場に、日本でできたサンプルとタイの革問屋から革を送って、同じものをつくってもらいました。
ところが実際に日本のサンプルを送ってみると、使っている金具も裏地も取り扱いがないと、まさかの革生地以外の素材が現地で手に入らなかったのです。 前回出張した時にいくつか金具のサプライヤーさんも訪れて、いくつかサンプル製作用に金具を買っていたのですが、そこから試作していくうちに、金具を変えていたのです。 正直、金具や裏地くらいはどこでも同じものが手に入るだろうと思っていました。
金具は何とか代替品を見つけたのですが、使っていた裏地が特殊なもので、様々なコネクションを使いましたが見つけることができず、一旦は別の似ている生地で代用して造ってもらうことに。
届いたものを見ると、なんだかレディースっぽい。 また代用で使ってもらった生地は光沢があり、こちらもビジネス用バッグとしては不向き。
これは私のリサーチ不足でもあったのですが、工場のInstagramやFacebook(タイの工房はSNSの活用が日本より活発で上手いです。)を見ると、この工場は女性用バッグをメインに作っている様子。
これでは理想のバッグにはならないなと思い、再度工場探しをイチから行うことにしました。
そしてようやく完成!
手持ちの連絡先は全て納期やコストの条件が合わず、再び、工場を探すことに。
先述の通り、コロナでタイに行くことができない状態だったので、協力してくれる工場をネットで探しました。
現地のパートナーさんの助けも借りながら、ようやく希望に叶う1社と出会うことができ、そこにお願いすることに。
裏地は中国から送ることにし、ようやく販売用の商品が完成しました。
これからのこと
バッグを開発して販売したいと思ったのが2019年の2月。そこからコロナを乗り越え、約1年越し販売にたどり着けました。
今回の一連の記事は、自分と同じように、これから、自分の商品を作って販売したい!という方向けに、役立てばと思い、経験を思い出しながら書きました。
造ったバッグには企画者、製作者の思いが込もっていますが、大事なのは使っていただく方に満足してもらうこと。 その信念を忘れずに、これからもブランドを成長させていきます。
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